水溶性キトサン 健康食品OEM受託製造を小ロット低価格で承ります
キトサン食品工業株式会社 » 研究実績 »
《宮崎日日新聞 2005年1月28日》
キトサン食品工業(都城市、前田ヒサ子社長)は二十六、二十七日、東京都の東京国際フォーラムで開かれた「ベンチャーフェアJAPAN2005」県内から唯一、出展した。カニの甲羅などから抽出される成分のキトサンを使った健康食品を売り込んだ。
同フェア(中小企業基盤整備機構主催)は、ベンチャー企業の製品展示会としては国内最大級。全国から参加した二百三十九社のブースが並び、新しい商材を求めて企業や研究者らが来場した。
キトサン食品工業は、加工した水溶性キトサンをベースに健康食品や浴用剤などを製品化。農業用の活力剤などもOEM(相手先ブランドによる生産)化している。
「【中略】地球環境汚染が深刻化する中で、それに対応できる商品」と前迫シヅヱ総務部長。同社ブースに訪れた人たちも説明に聞き入り、キトサンの用途の広さに関心を寄せていた。
前田社長は「宮崎で生まれたキトサンをアピールし、もっともっと生かす方法を考えていきたい」と話していた。
《宮崎日日新聞 2003年10月10日》
財団法人九州産業技術センター(福岡市)の「産学連携戦略・次世代産業創出事業」に、宮崎大学工学部の研究者が手掛けているテーマが二件九日までに採択された。
研究者は川末紀功仁助教授(機械システム工学)と中村成夫助教授(分析化学)。
日本自転車振興会の補助事業で、本年度は九州三十九の応募の中から十件が選ばれた。委託費は二百十万円。
川末助教授らの研究グループは、高速移動の物体を追って形状を計測する装置を開発している。
日本機械学会奨励賞を受賞し、特許取得しているビデオ画像の三次元計測装置がベース。
ビデオカメラの前に合わせ鏡を設置。合わせ鏡を高速回転(最大一秒間に六十回転)させると、画像に円形のバイアス(偏り)が加わる。円軌跡の位置と大きさで三次元の位置を計測する。
これに物体を追う装置を組み合わせる。受信器が受ける超音波によって方向をリアルタイムで計測するシステムだ。
西日本流体技研(長崎県小佐々町)との共同研究。泳ぐ魚の計測など水産業のほか、手話の認識に応用でき、福祉、医療分野でも期待される。
来年度までに経済産業省の地域新生コンソーシアム研究開発事業に申請する考え。
一方、中村助教授はキトサン食品工業(都城市、前田ヒサ子社長)などと共同で「分子鋳型によるキトサンの高機能化と金属選択的吸着剤への応用」について研究している。
カニやエビなどの殻から取れる成分・キトサンを分子鋳型法という方法を使って機能化、金属イオンを吸着できる材料に変換するのが目的。
キトサンの活用を研究する「ゼロミッションプロセス開発研究会」のメンバーでもある中村助教授は「これを足掛かりにバイオマスを利用した事業に発展すれば」と話している。
《宮崎日日新聞 2003年06月12日》
キトサン食品工業(都城市、資本金一千万円、前田ヒサ子社長、三十人)はキトサンを含んだ健康食品の特許を米国で取得し、海外販売を検討している。【中略】
キトサンは、カニなどの殻から抽出した成分。同社の製品は「マインドエース」。カプセルと錠剤があり、他社の製品に比べ、水溶性で純度が高いのが特徴だ。これまで主に、生活習慣に悩む人が用いてきた。
ストレスケア日比谷クリニック(東京都千代田区)の酒井和夫院長はマインドエースに着目し…【中略】
これを受け、キトサン食品工業と酒井院長は二〇〇一年三月、米国で特許を申請し、昨年十二月に取得した。
酒井院長は「米国はキトサンの研究が進んでおらず、必要としている人が日本以上に多いため需要が見込めるのでは」とみている。
また同社は現在、県内の大学と共同研究に取り組んでいる。「キトサンが効くメカニズムは不明だが、県内の大学と一緒に解明したい」と河口智章工場長。
前田社長は「一人でも多くの人に喜んでもらい、社会貢献したい」と話している。
《宮崎日日新聞 2003年04月11日》
県内企業と宮崎大、宮崎医科大の教官らがグループをつくり、カニの殻などからとれる成分「キトサン」を活用する共同研究に乗り出した。
ごみ焼却施設やめっき工場などを対象に、有害金属などを除去して廃棄物を出さない「ゼロエミッションシステム」の実現を目指す。併せて、健康食品などに用いられるキトサンを低コストで製造する方法も開発する。
このグループは「ゼロエミッションプロセス開発研究会」。キトサンを用いた健康食品製造業のキトサン食品工業(都城市、前田ヒサ子社長)と関連会社のキトサン食品工業(同、前田邦雄社長)、環境関連のビジネス展開を目指す総合建設業の下森建装(同、下森康玄社長)が参加。キトサンを研究している宮崎大工学部の馬場由成教授と宮崎医科大の中島暉助教授、県工業技術センターも加わっている。
同グループによると、キトサンは金属を吸着する働きがあり、これを活用して廃棄物に含まれる有害金属を除去。有用な金属を取り出し、これまで埋め立て処理されていた廃棄物をゼロに近づける。
本県発の技術であるSPG(シラス多孔質ガラス)膜の活用や、焼酎の廃液処理への応用も検討しているという。
さらに、カニやエビの殻から抽出するキトサンの製造法を見直す。工程で生じる廃液から有用物質を回収するなどして、安価な製造方法を確立。
今回のシステム構築に欠かせないキトサンを調達しやすくする。
同グループは、県や経済産業省が公募する共同研究事業に申請中。三年後をめどに、システム構築のめどを立てたいとしている。
今回の共同研究は、国が構築を進める産学官が一体となった産業クラスター(集積)を県内でもつくろうと、宮崎大地域共同研究センター産学連携コーディネーターの武藤弘之・客員教授が仲介して実現した。
武藤教授は「草の根活動的なミニ・クラスターとして始めた。これから輪を広げ、いろんな人に入ってほしい」と話していた。